• 2023年10月2日
  • 2023年11月2日

認知症にならないために:健康的な生活習慣を身につける

認知症予防のための修正可能な危険因子として、高血圧、糖尿病、肥満、脂質異常症、喫煙、うつ病、睡眠時無呼吸症候群などがあげられています。認知症にならないために、特別なことはありません。このような病気がある方は、治療することが将来認知症にならないための近道です。また、年一回の健康診断は欠かさないようにしましょう。

体への情報の多くは、眼と耳を介して入ります。いままで入っていた経路からの情報が入らなくなると認知機能は悪化します。眼・耳を大切にし、定期的な健康診断を欠かさず、症状あれば早めに病院にかかるべきです。また、歯の欠損、口腔機能の低下、歯周病が認知症の発症に関連するとの報告があります。口腔内の清潔を保ち、歯のケアを怠らないことも大切です。

認知症にならないために必要なことは毎日の健康管理です。

私は、HPに健康に大切なこととして、禁煙 減塩 節食 運動 節酒 良眠をあげています。これらが認知症にならないための一歩と言えます。禁煙は当たり前のこととして、このなかで最も大切なのは運動でしょう。ウォーキングが手軽な運動ですが、上り坂や早歩きなど、負荷のかかる運動を心がけてください。

認知症にならないためには、上記以外にも必要な生活習慣があります。

知的な趣味・仕事

生涯現役で活躍している政治家は、老害と言われながらも溌剌としています。仕事も続けられるなら続けていたほうが良いと思います。リビングで一日テレビを見ていてはいけません。もっと能動的で知的な活動が必要です。クロスワードパズル、数独など、頭を使う課題を毎日行うことも有用とされています。読書や外国語の学習などはいかがでしょうか?楽器や歌、野菜作り、料理、絵など新しい趣味を始めるのもよいと思います。

社会的な交流

社会的な交流を持つことは脳の健康に役立ちます。積極的に地域に関わり、友達や家族と時間と空間を共有し、おしゃべりをし、食事をし、一緒に旅行をしてください。特に、長年連れ添った伴侶が施設に入る、あるいは亡くなったあとは、なおさらです。日ごろから積極的に交流しておくことが大切です。また、高齢の方には、介護保険などを利用してデイサービスなどへ行って地域の輪に入ることをお勧めします。

ストレス管理

長期間のストレスは認知症のリスクを高めることが知られています。仕事だけではなく、健康や家族のことなど、年は重ねても生きている限り悩みは尽きません。ささいなことでも、そればかり考えているとストレスとなってしまいます。リラクゼーション法など、ストレスをうまく発散する方法を見つけ、笑顔で楽しく過ごすことを心がけましょう。

みやまむらさき(北岳山頂付近 8月)

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