- 2023年5月13日
- 2024年11月24日
片頭痛に対するトリプタン製剤5種類の特徴
現在、日本では5つのトリプタンが使用できます。セロトニンが片頭痛を予防することから、セロトニンの作用を強める薬として開発されました。頭痛の起こり始めに服用するのが効果的です。血管収縮作用があるため、脳や心臓などの血管障害のある方やコントロールされていない高血圧の方には使用できません。副作用は多くはありませんが、めまいや眠気などがあります。それぞれの特徴を述べますが、最初にTmaxとT1/2(半減期)を記します(ブログ 薬の話1参照)。
薬剤名 | Tmax(時間) | T1/2(時間) | 特徴 |
スマトリプタン(イミグラン)50mg | 1.8 | 2.2 | 始めに開発された薬で、点鼻薬や注射もあります。一回に2錠服用可能。一日に4錠まで可能。妊娠中も禁忌とはされていません。 |
ゾルミトリプタン(ゾーミック)2.5mg | 3 | 2.4 | 水なしで服用できる剤型があります。一回に2錠服用可能。一日に4錠まで可能。 |
エレトリプタン(レルパックス)20mg | 1 | 3.2 | 早く効果の出る薬です。母乳への移行が少ないことが知られています。グレープフルーツとの併用注意。 |
リザトリプタン(マクサルト)10mg | 1 | 1.6 | 早く効果が出て持続時間も短い薬です。水なしで服用できる剤型があり、小児にも使用できます。片頭痛予防薬プロプラノロールとは禁忌となっています。 |
ナラトリプタン(アマージ)2.5mg | 2.6 | 5 | 効果が最も持続します。月経時頭痛に有効とされています。 |
ちょうかいあざみ(鳥海山 8月)