- 2025年8月29日
家庭血圧(home blood pressure HBP)を1日2回測定しましょう:白衣高血圧と仮面高血圧
当院での血圧コントロールは家庭血圧(home blood pressure HBP)を測定してきてもらって行っています。それには理由があるからです。HBPは、診察室血圧に比較し信頼性・再現性が高く、脳心血管病やほかの臓器障害との関連が強いことが報告されています。記録するアプリもありますので、じょうずに活用して、是非ともHBPを測定し記録するようにしましょう。我が国の高血圧者数は4300万人と推定され、そのうち3100万人が管理不良とされています。薬物治療を受けていても管理が十分でない人の数は1250万人と推定されています。薬をせっかく服用しても効果は十分でないということになります。毎日でなくても、時々は測定したほうがよさそうです(もし高ければ数日継続して測定しましょう)。
一日2回記録します。起床後トイレ・洗面の後朝食前と夕食後寝る前です。
白衣高血圧
診察室での血圧が高く、HBPが正常の場合、白衣高血圧と呼びます。高血圧患者の15~30%にみられ、しばしば経験します。このような患者さんのうち、高齢者でしばしば経験するのが自宅での過降圧です。めまいで来院される患者さんのなかに降圧剤が原因の方がおられます。診察室での血圧を指標にしているとわかりません。降圧剤を服用していて、立ちくらみやめまいがする場合は特に自宅での血圧測定が重要です。
仮面高血圧
一方、自宅で測定して初めてわかる高血圧の特殊な病態に仮面高血圧があります。診察室では高血圧ではないのに、自宅では血圧が高いのです。非高血圧を示す一般住民の10-15%、降圧治療中でコントロール良好な高血圧患者さんのなかで9-23%に見られます。仮面高血圧は非高血圧や白衣高血圧と比較して臓器障害と脳心血管病イベントの発生率が有意に高いとされています。喫煙者、アルコール多飲者、ストレスが高い者、肥満や糖尿病を合併する者に多いともされています。
自宅での血圧測定の重要性をわかっていただけたでしょうか?
高血圧治療ガイドライン 2019 ライフサイエンス出版

みやまくわがた(北岳山頂付近 7月)