• 2024年11月23日

睡眠の基礎知識:これだけは知っておきましょう

  1. 晩に眠ることができる時間には限りがあります。。身体が必要とする睡眠時間以上に眠りをとろうと床の上で長く過ごすと、眠りの質が低下します。
  2. 必要な睡眠時間は年齢によって変化します。夜間に実際に眠ることのできる時間は、加齢により徐々に短くなることが明らかとなっています。15歳前後では約8時間、25歳で約7時間、45歳では約6.5時間、65歳では約6時間とされています。
  3. 睡眠時間が短いと、心血管疾患の発症リスクが上がり、死亡リスクも上がります。7時間前後の睡眠が最も健康的だとする研究があります。少なくとも6時間以上確保することが推奨されています。
  4. 睡眠時間と同じくらい、睡眠により休養感が得られることが重要と考えられています。
  5. 休日の寝だめはweekend catch-upと呼ばれ、時差地域への旅行を繰り返すことに似ているため社会的時差ぼけ(social jetlag)とも呼ばれています。生活習慣病やうつ病のリスクが高まることが知られ、健康を損なうリスクが生じます。
  6. 朝起きられず、学校に遅刻したり、休んだりするお子さんが増えています。小学生は9〜12時間、中学・高校生は8〜10時間を参考に睡眠時間を確保し、朝は太陽の光を浴びて、朝食をしっかり摂り、日中は運動をして、夜ふかしの習慣化を避けることが重要です。デジタル機器は寝室には持ち込まず、電源を切って、別の部屋に置いておきましょう。
  7. 加齢が進むと、特に男性で、徐々に早寝早起きの傾向が強まり朝型化することがわかっています。
  8. 睡眠時間は季節によっても変動し、夏季に比べて冬季に10〜40分程度、睡眠時間が長くなることが示されています。
  9. 睡眠には少なからず個人差があります。10時間を超える長い睡眠を必要とする人(ロングスリーパー)の場合、睡眠時間を8時間に短くすることはかえって睡眠不足を招く可能性があります。
  10. 長い昼寝は夜間の良眠を妨げるため、日中の長時間の昼寝は避け、活動的に過ごすことが大切とされています。

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